20.マトリョーシカ作成


鎌倉のコケーシカで、↓マトリョーシカの素材が

とっても安く手に入ったんで、早速作ってみる事にしましたー!
マトリョーシカって、なんか卵に似てない?
割れて、中身が出てくるっていう構造が、そう思えたのかもしれないね。
そう思った時、オレが作りたいマトリョーシカのイメージがピーンとキタ!
卵といえば、外国だとイースター。
イースターのイベントってのは、日本人だとまったく馴染みが無いのだけど、
ディズニーランド通なら、ここ数年春に開催される様になったイベントなんで、ちょっとは記憶にある。
そのディズニーのイベントで見た、
↓「イースターエッグ」

コレが、オレの脳味噌の中で、マトリョーシカと融合した。
オレが作る、オレだけの、ディズニーマトリョーシカ!
それって、最高じゃん。
ということで、早速製作開始!
まずは、仕上げ用の目の細かいサンドペーパーで、全ボディをチュルチュルにする。
これは、木材を工作する場合の基本中の基本。
これを怠ると、木材ではイイものが作れない。
続いて、素材そのものに、後で描く絵柄を鉛筆で下書きすることにした。
道具を駆使して、線を正確に書く方が、当然キレイになるのだが、
今回は、初作品なので、「手作り感」というテーマに、こだわる事にした。
なので、下書きは鉛筆以外の道具を用いず、完全フリーハンド。
その方が、イイ味がきっと出てくれると思う。
実は、描くキャラがそれほど凝ったものじゃないのであれば、下書きをする必要はない。
通常は、サンディングシーラー等で、木材の目止めを行うので、下書きが無駄になってしまう。
でも、今回のテーマはディズニーだからね。
オレが、描く事そのものに慣れてないキャラなんで、描けるのか?ってことが、そもそも未知数。
せっかく作り始めたのに、やっぱり出来ましぇん・・・じゃ、悲し過ぎるので、
作れるかを探る意味でも、まずは下書きをしてみることにした。
描くキャラは、色々と悩んだけど、まずは王道系でいってみることにした。
そこでチョイスされたのが、ミッキー、ミニー、ドナルド、グーフィー、プルート。
まずは、一番厄介な最小サイズから下書き開始。
選ばれたのは、単純カラーのプルート
コレが作れない様だと、キャラを別のモノに変えるか、テーマそのものを変更せざる負えない。
マトリョーシカを最初に手掛けるにしては、ずいぶん難題な上に、難しいサイズをチョイスしてしまった・・・。
やってみると、マトリョーシカ特有の妙な縦長形状に手間取ったが、
↓こんな感じになりました。

本来は、顔を小さく描く・・・というか形状に合わせるのがセオリーだと思う。
でも、そういうマトリョーシカは、世の中にごまんとある。
オレは、オレにしか描けないモノにしたかったんで、セオリーを無視して、
顔を特徴的に大きく描いたマトリョーシカにすることにした。
次のサイズは、グーフィーにしたいのだけど、これがまた相当なクセモノ・・・。
顔が、細か過ぎるんだよね。
もし描ければ・・・、だけど、ダメならドナルドに切り替えも検討。
そんな気分で下書きしてみたら、↓

それなりな感じで描けた。
これなら、なんとかなりそう。
なので、↓3番目サイズはドナルドに。

う〜ん、オバQになってしまっている様な・・・。
でも、きっと塗装すれば大丈夫・・・なはず。
そうなると、↓2番目サイズはミニー。

大顔面にし過ぎ・・・かな?
ちょっと、オリジナリティ溢れ過ぎ・・・みたいな。
最大サイズは、↓やっぱし当然なミッキー。

ミッキー変だぁー・・・。
でも、大丈夫。
こいつは、今は変でも、最後に絶対にバッチし決めてやるぜ!
オレの脳ミソの中は今、そういうイメージとアレンジの妄想でいっぱい!
まだ下書きの段階だけど、もうすでにオレの妄想を超えたレベルになった。
う〜ん、これにはオレもビックリ・・・というか、
オレは、こういう風にモノを作ると、けっこう妄想を超える事が多々ある。
作る前に、色々と思い描くモノなんだけど、いざ作り始めてみると、最初の妄想を超えて、
イイ意味で進化して、まったく別のモノなったりする。
今回のマトリョーシカも、そういった感覚。
こんな顔を描くつもりは全く無かったのに、どうしてこういう顔に変貌してしまったのだろうか?
これも良くあるパターンなんだけど、自分で作っておきながら、どうしてそうなったのか分からないことが多々ある。
でも、オレは、この感覚が大好き。
その時の脳ミソ状況が、どうなっているのか?が分からないけど、気持ち良く過ごしてるのだけは間違い無い。
だから、オレはモノ作りが好きなんだと思う。
正直言って、今回のマトリョーシカは、テーマは決まっていても、なかなか中身の妄想が膨らまなかった。
だもんで、形状に合わせて無難な絵を描くつもりだったのに、いざ下書きにチャレンジしたら、
妄想してなかったレベル以上のモノになった感じ。
この下書きの画像だと、なかなかそこまで感じて貰えないかもしれないけど、出来上がりを楽しみにしてちょ!
お次は、ニスで下塗り。
ニスには、色んなタイプがある。
どれがイイのか?ってのはワカランのだけど、後で着色するから、その着色塗料の成分と同じ系統のニスにした。
我が家には、プラモデル用の塗料がいっぱいあって、それがみな水性ホビーカラーというモノ。
アクリル系の塗料なんで、ニスも水性のアクリル系にした。
塗装する際には、マトリョーシカを分離した状態で、下塗りする方が正しいのかもしれないのだけど、
そうすると、結合部にニスが付着して、ドッキング不可能になる可能性もあるから、
今回は、ドッキングした状態のまま、ニスで下塗り。
ポイントは、薄く塗る事。
そんで、塗った後は1日乾燥。
乾燥後、目の細かいサンドペーパーで軽く整え、またニスを薄く塗って1日乾燥。
これを、3日位繰り返すと、イイ感じで下塗りが完了する。
この下塗り作業は、かなり重要な工程。
というのも、木材は下塗りせずに着色すると、木の中に塗料が染み込んでしまい、滲んでキレイに描けなくなる。
簡単に例えると、木材は描きやすい紙じゃなくて、トイレットペーパーみたいなもん。
描けるけど、予期せぬ塗料の染み込みがあって、キレイには描けない。
そういう染み込みやす過ぎる素材を、染み込まない素材に変貌させるべく、ニスで下塗りを行う。
そうすれば、木材がニスで完全にコーティングされ、塗料が滲まなくなる。
まあ、これも木材塗装の基本みたいなもんで、本来はニスじゃなく専用の下塗り材を使うのがセオリー。
でも、何種も色んな溶剤を使うのが面倒臭かったので、今回はニスを使用。
一番気をつけなくてはいけないのが、先にも触れたがニスの成分。
ニスと塗料の成分が違うと、着色乾燥後にボロボロと塗料が剥がれてしまうことなどがあるので、
着色する塗料とニスの成分が違う場合には、十分な注意が必要。
続いては、本題の着色。
キレイに仕上げたいなら、下地に一度シルバー等をスプレーで吹いておくのが模型界の基本。
そうすると、白などの色がキレイに出る。
でも、それをやると、さっき鉛筆で書いた下書きが台無しになってしまう・・・。
そりゃ、ダメでしょ。
ということで、今回は下地は無し。
その代わり、淡い色は重ね塗りでなんとかしてみる事にした。
着色する際の基本は、薄い色から塗っていくのがセオリー。
まずは、白系を塗装。
キレイに塗りたい場合、マスキングテープで塗りたくない場所を覆い、スプレー系の塗料やエアーブラシなどで着色する方が、
当然の事だが断然キレイに仕上がる。
でも、今回は「手作り感」にこだわるので、全て筆塗りすることにした。
これも、1色塗っては1日乾燥のスローペース。
もうちょっと早いペースでも進行出来るが、焦ってヘタこくよりも、
集中力を持って少しずつ塗っていく方がオレは好き。
白→黄色→赤→青→黒・・・そんな感じで、塗り進めていく。
↓とりあえず、薄い色だけ塗り進めると、こんな感じ。




う〜ん、白だけだと、ミッキーとミニーの顔が不気味だね。
全体的に、まだまだイマイチな感じがつおいね。
こっから、赤や黒系の塗装に進む。
全てのカラーを塗り終えると、こんなにも違う!
↓ミッキー!

これは、まだ未完成。
塗装工程は終了だが、こっからオレ的アレンジを少しだけ加える。
蝶ネクタイと耳を、フェルトなんかで作ってみたいと思う。
↓続いてミニー。

これは、コレでほぼ完成。
後は、ニスを2〜3回塗って、コーティング出来れば完成になる。
↓続いて、ドナルド

ドナルドは、オバQじゃなくなった!
くちばしが特徴なだけに、こういう形状には不向きなキャラだったけど、なんとかなったかな?
↓続いて、グーフィー。

この顔には、かなり大苦戦。
マッキーを駆使して表情を描き、相当なレベルのモノが出来上がったってのに、
コーティング用にと、スプレー式のトップコートを噴射したら、
マッキーで塗装した細い顔の表情全てが、滲んでしまった・・・。
今回の製作上で、一番ガッカリな出来事だったね・・・。
やっぱり、塗料の扱いというのか、色んなメーカーの色んな塗料を使ってしまうと、
想像して無い事故が起きる。
マッキーは、細い部分を加工するのに適しているのだが、まさかトップコートと相性悪いとは思わなかった。
類似品にガンダムマーカーがあるので、そっちを使えば大丈夫だったのかな?
それとも、トップコートの噴射量が多かったのか?
この辺は、今後煮詰めていってみたいと思う。
トップコート噴射後のマトリョーシカの置き方でも、色々と違う結果にもなっていたとは思う。
↓ラストは、プルート。

う〜ん、全キャラみんな色々と物足りない感はあるのだけど、処女作と考えれば、こんなもんかな?

ココでおさらい、大雑把に、製作手順をまとめてみまひょ。
@目の細かいサンドペーパーで全部をチュルチュルにする。
A鉛筆でボディに下書き。
B目止めを兼ねて、ニスを数回塗る。
C乾いたニスの状況によっては、再度サンドペーパーでチュルチュルにする。
D着色を行う。注意点は、薄い色から塗っていく事!重なり合う部分は、十分な乾燥を行ってからすること。
Eニスで数回コーティングし、完成。
超大雑把では、こんな感じだね。

さて、ラストに最大サイズのミッキーだけに、オレ的アレンジを加えてみた。
↓ディズニーで売ってた耳付き帽子と、フェルトで作った蝶ネクタイを取り付けてみた。

↓帽子は、なんかイマイチなんで着脱式。

ちょっと納得いかなかったんで、↓別素材で耳を取り付けてみた。

う〜ん・・・、迷走してる気が・・・。

今回作った作品は、こんな感じの工程。
でも、今回の作品は木目調を活かす作品じゃ無かったんで、ボディをサンドペーパーでチュルチュルにした後、
コーティングを兼ねて白やシルバー等で全体塗装して、目止めを兼ねた下地塗装を施してから、鉛筆で下書きして塗装しても良かった。
白やシルバーで下地を形成した方が、色がキレイにのるんで、キレイに仕上げたい人は、
下地をしっかり塗装してから、ラインや円をマスキングして描いた方がイイと思う。
作り終えた感想としては、正直、作りあげるまで、オレにもどうなるか?完璧な妄想が出来なかった。
とりあえずやってみた下書きの時点で、オレの妄想を超えていってしまったから、
その先は、作る毎日が新発見!みたいな感覚。
コレは、オレがモノ作りをしてると、多々ある感覚で、
実は、この感覚が大好きだから、オレはモノ作りが大好き。
作りながら、自分で「えー、なにコレ?」みたいな感覚になるのが、とんでもなく楽しい。
作りながら、突如脳味噌に湧きおこるイメージを、自分の中に無かったはずの手法で、
突然表現できてしまう不思議感覚は、作り手の醍醐味だと思う。
コレがイイ経験になると、自分の中に色んな手法が身に付くんで、
その集大成的なモノを一度手掛けた時には、新感覚が生み出される体感と、
自分が持ってる手法の応酬による発展的展開・・・みたいな、
なんか上手い事言えないけど、そういう感覚で過去にとんでもないディズニージオラマが作れているんで、
それも、近々ココにUPすると思う。
今回のマトリョーシカ作りは、また新たな感覚が、オレの中に生まれた感じ。
さて、次回はどんなマトリョーシカを作ろうかね?
ディズニーのクマ系キャラで作ってみようかなぁ?
ダッフィー、シェリーメイ、プーさん、それとトイストーリー3に出てきたハグベアや、ディズニーストアでお馴染みのユニベア。
そんなのもいいんだけど、クマに食べられちゃった!なんて感じの黒骨キャラを、オチで入れてみたいなぁ・・・。
大好きなトイストーリーのキャラだけで統一したマトリョーシカなんてのも、色んなパターンで作れそうだし・・・、
なんて、色々と妄想は膨らむね。
ルアーの様に、フロッグカラーやレッドヘッド等、クラシカルなヘドンカラーで仕上げちゃうのも、これまたオモロイかも?
市販品にある様なマトリョーシカじゃなく、オレにしか思いつかない、オレにしか作れないマトリョーシカを
これからも色々と生み出してみたいと思う。


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