5.お手軽なロッドグリップの製作
竿を作るとなると、専用のクルクル道具やら、ガイドをスレッドで巻く技術やら、
手間がハンパねー。
その上で、ブランクやらガイドやらを揃え、スレッド、塗料、コーティング材などなど、
色んなモノを買わなきゃならないので、実際竿を買う以上に金がかかったりもする。
そんなん、面倒臭いし、旨味もないじゃーん。
そんな思いで作るよりも、よっぽど面白い竿を作っちゃおう!
ということで、まずはグリップを作る。
作るというよりも、元々あるモノをアレンジしてグリップにしちゃおうぜ!ってのが、
実は、今回のテーマ。
というのも、先日フリーマーで面白そうな素材をGETした。
↓それが、グアムのおみやげな木彫りの置物

改造と言っても、ロッドを取り付ける為の穴を開けることと、
リールシートを取り付けるだけでイイ。
まずは、リールシートの取り付け。
取り付けるリールシートの形状から、必然的にスピニングロッドになる。
このリールシートを、ベイトロッドに使用する事も出来るだろうけど、あんまおススメはしない。
リールシートを逆向きに取り付ければ、なんとか使えるかもしれないけど、そこまでする?って感じだよね。
では、スピニングロッドということで、リールシートを取り付けてみる。
有り難い事に、このグアムの置物は、裏面が平ら。
なので、この平らな面にリールシートを簡単に取り付け出来る。
でも、例え平らじゃなくても、固定するために接合する3ヵ所の部分が、同じ高さで
取り付け部だけ平らであれば、リールシートの取り付けは可能だと思う。
このリールシートは、グリップに接合する場合、本来はスレッドで巻く仕様。
でも、特殊な木材に接合するのにスレッドで巻くのはよろしくないので、無理矢理ネジ止めにした。
リールシートにはネジ穴が開いてなかった為、ダイヤモンド刃を搭載したリューターで2mmの穴を開けた。
たまたま、我が家に穴の開いてないリールシートがあって、リューターもあったからこの方法にしたが、
こんな面倒なことしなくても、元々穴が開いたリールシートも市販品にあるので、そっちを使う方が賢明。
今回は、さらに強度UPするため、ボールチェーン用のカップリングという名のパーツ(ホームセンター等で売ってる)で、
↓こんな風にさらに補強した。

ここまでやってあれば、リールシートがグリップから外れてしまう事は無いと思う。
注意点は、リールシートの一番上の位置を止めているネジの長さ。
ココを止めるネジだけは、短くしておかないと、ロッドの取り付け穴と被ってしまうので、被らない長さのネジにしておく必要性があった。
もっと長いグリップであれば、ロッドの取り付け穴を加味した位置にリールシートを取り付けるので、
長めのネジにした方が強度も得られるので良いが、今回は強度よりも、ロッド穴が最優先。
だもんで、カップリングパーツを用いて強度UPを図ったのさ。
もちろん強度UP用のカップリングパーツを止めているネジや、
リールシートの中位置や下位置を止めるネジは長めが良い。
出来れば、ネジを挿入する際にアロンアルファを注入して、強度UPを図った方が良い。
ロッドを取り付ける穴は、電気ドリルで開ける。
現代では、ホームセンター等で、安ければ1000〜2000円位で買える。
この工具は、電気ドライバーとしても活用出来るので、一家に一台あっても損な工具では無い。
電気ドリルで穴を開ける場合、はめ込むロッド径よりも若干(最大で0.5mm程度)大きく開ける。
今回製作したロッドの場合、脱着式にしたかったので、
↓画像のジョイント金具を使用した。

この金具は、昭和の2ピースロッドの接続に主に使用されていたパーツで、
現代の釣具屋さんでは、ほとんど売ってない代物なんだけど、オレの知ってる釣具屋さんでは、なぜか売っている代物。
画像の金具は7φ用。
これは、接合部の径を表しており、これに接合するロッドは、エンドが6φになる。
逆に、グリップに開ける穴は、8φとなるんだが、これだとキツキツではめ込むのがハンパ無く大変。
なので、0.5φ〜1φ位大きいサイズで穴を開けるか、8φの刃で穴を開けた後、サイドも軽く削っておくと良い。
接合には、ホットグル―やアロンアルファ等の瞬間接着剤でOK
アロンアルファの方が、強度もあるし、削った木部の防水加工にもなるので、おススメ。
↓こんな感じでロッド装着用のパーツも組み込めた。

う〜ん、実に素晴らしい。
表から見た場合は、特に変化も無く「グアムの木彫りの置物」
でも、後ろから見たら、まさかのグリップだなんてー!
だれも、そんなん思わないでしょ。
金具を使わない場合だと、差しこむロッドエンドの径よりも0.5φ〜1φ位大きいサイズで穴を開け、
アロンやホットグル―で接合すれば良い。
現代は、中古釣具屋に格安竿が溢れているんで、使えそうな中古ロッドをグリップから切断して、
こういう面白グリップに変えちゃうだけで、すんごい楽しい竿が出来上がる。
ちなみに、↓リールを搭載するとこんな感じ。

かなりショートな、ワンハンドグリップ。
市販品にはありえないサイズのグリップな上、この形状・・・最高でしょ!
オリジナルロッドといえば、かっちょよく作るのが一般的だけど、こういう風にお手軽簡単に楽しい竿を作る方がオレは好き。
キレイに丁寧に作りあげて、昔のメガバスのARMSみたいなのを作るのも、それはまたそれでイイと思う。
でも、オレは楽しくて、使いたくなる、しかもお手軽な竿が大好き。
そんでもって、こんなん誰も絶対に持ってないでしょ!っていうのが、最高だと思うよ。
↓別バージョンも作ってみました。

↓カナダ産のトーテムポール・・・?

台座がしっかりしてて、羽が付いているのが、なんともグリップとは思えなくてイイ。
↓けっこう大型だったので、FUJIの素晴らしいリールシートを取りつけてみました。

さっきのグリップよりも重量感があるんで、エサ釣りにイイかな?
ちなみに、ロッドも↓一応ソリッドグラスで全部作った。

上から2個目のガイド位置までは夜光カラー、そっから下は紫。
市販品ではあり得ない程、ケバイ竿に仕上がった。
ルアーロッドだと大抵が単色なのだが、船釣り竿の様に、ティップに近い部分を別色にしたのが、オレ的なこだわりかな?
そういう機能美が、ルアーロッドとの違いを感じさせてくれて、実にオレらしい。
紫で十分ケバイのに、さらに先っちょが夜光なんて、ワイルドだろぉ?

↓ついにベイトも登場!

ベイト版ニポポ竿!
まだ、ロッドは取り付けてないんだけどね。
グリップは、完成。
↓今回は、こんな木彫り人形。

グアムみやげな人形ですな。
↓横から見ると、こんなん。

顔の凹凸が、絶妙なんで、ベイトロッドに定番のトリガーは必要無し。
↓こんな感じで、ばっちしホールド出来ちゃう。

ふつーのグリップよりは、やや太めだけど、オレ的には、じぇんじぇん苦にならない感じ。
↓逆から見ると、こんな感じね。

意外な程、このグリップ使いやすいんだよね。
おそらく、今後、これほどジャストフィットする上に、軽い木彫り人形に出会える可能性は、極めて低いだろうから、
このグリップには、本気系のロッドをえぐって、装着する予定。

↓こんなのも作ってみましたー!

↓リールを外すとこんな感じね。

んで、↓裏から見ると・・・う〜ん、グレイト!

今回のは、ガングリップにも通づる様な、コンパクトサイズのニポポ。
カルカッタ50XTが、ジャストフィットしてるね。
このニポポは、握りやすさと扱いやすさがピカイチなんで、今後出番が多くなりそう。

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