ラージマウスバス

バス科オオクチバス属
飼育レベル:超大喰らい!

2004.8
ついに出ました!ブラックです!
まぁ、オレとしては、コイツを飼育しないワケにはいかんでしょう。
コイツは、捕獲当初たったの8cmだった。
しかし!様々なエサを喰わせ続けたら、たった2ヶ月でなんと13cm!
オイオイ、5cmもデカくなっちゃうのかよ!って超ビックリしてる。
エサを好む傾向が強く、当初は小魚系ばかりだったが、
一時期小魚をやらずに、エビ系を500匹位水槽にブチ込んだことがあった!
そん時に、エビに味を覚えたようで、今じゃエビ系を好んで食べるようにもなった!
逆に、キライな小魚も多く、シマドジョウ、ヌマチチブ、ブルーギルは、喰わない3大魚種。
ブルーギルは、かなり小型であれば、ハラペコ時のみ喰うことがあった。
ヌマチチブは、超小型サイズを水槽から投下したフォール中に喰ったことがあったが、
それっきりで、以後は絶対に喰わない。
シマドジョウは、一度も喰ったことがない。
最近、ややレア魚の「ギバチ」が原因不明の病気に感染したようだったので、
試しにブラックにあげてみたが、コレは喰わなかった。
逆に、喰ったことがある珍しい魚は、「病気になったグッピー」
「なんらかの理由で水面で死にそうに口をパクパクしてたアブラハヤ」など。
飼育中の魚で、病気になったり、死にかけている魚などを、ブラックに食して頂いている。
現在は、ブルーギル6匹、ヌマチチブ大小多数、シマドジョウ、サワガニ、病気っぽいギバチ3匹
と同じ水槽(60cm)で飼育している。
これらの同居魚は、1ヶ月以上無事一緒に過ごしているので、
たぶん、ブラックが究極にハラペコ状態にならない限り、喰われないんだと思う。
ブラックを飼育していると、かなり学ぶことが多く、逆にバスの世界で常識的に語られている理論が、
実は、かなり妄想的なモノばっかりだってことを知ることが出来たね。
これらは、これからのバス釣りにも応用出来る事柄も多かったから、
みんなも飼ってみるとイイことあるかも!
でも、そん時は、エサ代が・・・。

2005.1
早いもんで、ブラックを飼育を開始して早半年。
拾ってきた時にゃぁたった8cmだったブラックが、わずか半年で30cm!
この成長の速さは、ハンパじゃないね。
それゆえ、日本国内じゃ害魚扱いされがちだが、物資が不足してる国だったら
間違いなく、ものすっごい有効資源魚だと思うよ。
養殖すんのも、たぶん簡単だろうしね。
でも、エサはやっぱり、かなり喰う!
我が家のブラックも、小魚を週に20〜30匹は喰ってる。
昔は、毎日5匹位小魚を与えていたが、面倒臭くなったんで、
200匹位の小魚やエビをブラック水槽にブチ込んだ!
するとだ、色んな発見があったね。
そん中で、最も特徴的なことは、やっぱりエサの好みがうるさいってこと。
エビ系は大好きなようで、テナガエビ、川エビ、ミニザリガニ、なんでも喰う!
満腹時でも、目の前でエビが脱皮すると、「ハフ」って喰ってしまっていたね。
魚の好みは、「金魚」「モツゴ」「アブラハヤ」「カワムツB型」「ブルーギル」「タイリクバラタナゴ」
たぶん、こんな感じの順位。
ほぼ完全に喰わないのは、ヌマチチブ、ギバチ、ドジョウの3種。
金魚は、やっぱ色が効くのか?真っ先に喰われる。
金魚やフナは、動きがスローになってしまうことが多く、スローからクイックアクションへ移行するのが
他魚よりも明らかに鈍い!
それゆえ喰いやすいってのも、ダントツに喰われてしまう理由に感じる。
さらに、捕食しやすいスリム系なシェイプなのに、身がタプタプ気味であることも、
気に入られる要因だと思う。
モツゴも、金魚と同じような理由で気に入られていると思う。
金魚ほどハデじゃないことと、金魚よりもスリムであることが、第2位の要因。
アブラハヤも、モツゴとは大差ない感じで喰われていると思う。
ただ、我が家に棲息している絶対数の違いで第3位。
カワムツB型は、我が家での絶対数がNo,1の魚。
なのに、第4位になってしまうのは、コイツの持っているスピードが原因。
カワムツは早い!ブラックにロックオンされてからの逃げる確立は、たぶん90%以上。
我が家のブラックは、水槽飼育暦が長いためか、スピードがある魚の捕食が超ヘタ。
そのため、カワムツB型は喰われにくい魚になっている。
ちなみに、このカワムツB型は、我が家にいっぱい居るんで、
ブラック以外のピラニアやナイフといった肉食系熱帯魚にも与えてみた。
フォール直後の捕食しやすい状態時だと、2魚共に難なく喰えるのだが、
フォール直後を逃れ、いったん水槽内で落ち着けさえすれば、
狙われても、捕食モーションを起こす前に逃げるため、喰われることがほぼ無くなってしまった。
メダカや金魚といった、ややスローな魚を投下してみると、カワムツB型を尻目にガンガン捕食するので、
やっぱ、このカワムツB型は、けっこうなスピードスターって感じだね。
ブルーギルは止まってる事が多い魚なんで、ブラックが喰う気にさえなれば簡単に喰える。
だが、ブルーギルの体高が原因か?背ビレのとんがりが痛いためか?
正確な原因はわからんのだが、ウチのブラックは究極に腹が減るまで喰わない。
タイリクバラタナゴは、ペラペラなボディで身が少ない上、体高があって食べ辛いためなのか?あんま喰わない。
200匹投下した後の現状としては、エビ、金魚、モツゴ、アブラハヤまでは完食。
エビ関係は真っ先に喰われ、ちょっと喰えないサイズのアメリカザリガニ1匹だけが生き残っている。
カワムツB型、ブルーギル、タイリクバラタナゴは、かなり残っていて、全部で100匹位は居そう。
カワムツB型が、減少傾向にあるが、ギルとタナゴは月2〜3匹程度しか減ってない感じ。
この状態で、金魚を買ってきて入れてやると、即金魚を喰う!
よっぽど、金魚は美味くて捕食がしやすい模様。
なので、自然界のバスにとって、美味くて捕食しやすいとされているベイトを参考にしたルアーってのを作れば、
けっこうイイモノ出来るんじゃないの?とか思う。
でも、それがわかんねぇから、色んなルアーが世の中にあるんだよな〜。
今年は、もうちょっとこの辺を突っ込んで調べて、実釣に活かしてみたいもんだ。
ちなみに、ウチのブラックは、 当初40cmの水槽で飼育していたんだが、
2ヶ月後には60cm水槽へ、3ヵ月後には90cmへと移動した。
90cm以上デカイ水槽を買うつもりはないんで、たぶんこの水槽で生涯暮らすんだろうなぁ。
エサには困ってない生活だから、自然界よりは楽なのかな?でも、野性味はなくなっちまうよな〜。

2005.4
ブラックを飼育し始めて強く感じたことは、俗に言われている習性に
かなりの勘違いが多いな〜ってこと。
そこでだ、我が家のブラックの例をあげて、オレが感じたブラックの習性をちっと語ってみたいと思う。
でも、あくまでもオレが飼っているブラックでの例なんで、そこんとこ夜・露・死・苦!
まず、エサの捕食についてなんだけど、バスって、エサを喰うのがかなりヘタだと思う。
特に、魚類をターゲットにした場合、追っかけても追っかけても喰えないってことが多々ある!
我が家のブラック水槽には、絶えず、様々な魚類(カワムツ・モツゴ・ギバチ・ヌマチチブ・フナ他)が
30匹以上同居しているんだが、ブラックがこいつらを追っかけて捕食出来ることは、
1日1〜3匹位程度だと思われる。
なので、我が家のブラックは、常時腹ペコに近いね。
そこで、ミミズや金魚を投下してあげるのだが、これらのエサに対しては、すこぶる反応が良い。
特に金魚に対しては、投下直後にTOPに炸裂しながら捕食する!
なぜ?水槽内で同居している魚よりも投下直後の魚を捕食するのか?
これは、オレの独断なんだけど、「捕食しやすいから」だと思う。
追っかけても追っかけても喰えない魚よりも、投下直後の魚のほうが喰いやすい!
おまけに、投下直後TOPで喰われちゃう難を逃れられた魚も、しばらく何が起こったかを
理解出来ない状態なんで、水槽内でボーっとしちゃってるんで、そのスキにブラックに喰われちゃうね。
つまりだ、投下直後のエサってのは、簡単に捕食出来るから喰う!
でも、投下式でエサをあげるのを長い間やめてしまうと、TOPには出なくなってしまう。
これは、警戒心が働くためだと思う。
ブラックは、意外と臆病な魚で、警戒心はかなり強い!
このことから、自然界のバスに言えることは、TOPにバスが出るのって、
エサが捕食しやすいからなんだと思う。
水中にいるベイトを追うよりは、水面に落ちてきたベイトの方が捕食しやすい、
だからバスはTOPに出るんだと思う。
そして、このことは水面にベイトが落ちるシーズンほど効果的で、落ちないシーズンだと
TOPに出るバスは、警戒心から激減すると思う。
以前、なんかの記事で「バスは目が横についてるから、前を見ていない」とか、
「TOPに出るのは常に前方上部を気にしてるから」
みたいな内容(だったかな?)を読んだことがあったが、コレらは皆ガセネタだと思う。
ウチのブラックは、見るモノに対して正面を向く。
上部を見る時には、体を上部斜め45度位に傾けて上を見る。
逆に、下を見る時には下部斜め45度位に傾ける。
ベイトを追うときには、そのベイトに対して体を真っ直ぐに追いかけているんだから、
間違いなく、バスは真正面を見ていると思う。
目が横に付いてるから前を見ていないなんてのは、人間の妄想だね。
ブラックは、あんな目の付き方でもしっかり真正面を見ているよ。
それから、TOPへの意識ってのはあっても常時ってことはない!
上を気にしている時ってのは、さっきも書いたけど、体を斜め45度に傾けて
必死に上を見ようとするんだよね。
我が家のブラックは、エサが水面にあるときや、水面にエサが来そうな時だけこのポーズをするけど、
他の時にはやらない!TOPを意識している素振りさえ見せないね。
むしろ、音に対しての方が反応する。
1回落下音がしたら、「んっ!」みたいな感じにはなる。
そこで、2回目以降の着水ブツに対して、リアクションすることもあるが、
それがエサじゃなかった場合、逆に警戒心が増す!
つまりだ、ルアーをキャストして1回目には出なくても、2回目以降に出る!
そこでノセられればOKだけど、ノセられないと警戒心がバリバリになっちゃうって感じかな。
これが、いわゆる「スレる」ってやつだね。
んで、このスレた状態になるとどうなるのか?
一般的には「釣れない」って言われちゃうんだけど、オレ的な見解じゃそんなこたぁない!
人間にも色んなのがいるように、バスにも色んなのがいるんだよね。
スレた後、絶対にエサを喰わなくなる百戦錬磨なバスもいれば、
偽物と分かっていてもソレが気になっちゃうバスもいるし、今度のはエサだよって思うバスだっている。
つまり、スレたら釣れないんじゃなくて、そのバスがどういうバスなのかによって違うってこと。
ウチのブラックなんて、偽物と分かってても4〜5回出まくってたよ。
その後はさすがにスレたけど、ちっと間を空けてやったら、またすぐに出まくってたね。
でも、こんなブラックでさえ、気ノリしない時にはあんま出ない。
まぁ、そん時のバスの気分次第で違うんだよね。
だから、そんなのを人間がアレコレ理屈で固めたって無意味だね。
結局、出るときゃ出るし、出ない時は出ない、そんなもんだよ。

もうひとつ、オモロイ現象があったんで紹介しときまひょ。
我が家で飼育しているカワムツB型が、水槽を飛び出す事件があった!
といっても、この手の事件はしょっちゅうで、気付かずに魚がミイラ化した状態で見つかることが多いんだが、
この時は、落ちて床でピチピチしてる状態だった。
こうなると、大抵の魚は、この時のダメージで病気になったりして死ぬので、ブラックにあげてみた。
するとだ、この魚はダメージがかなりあった模様で、水槽投下後まともに泳ぐことが不可能状態。
沈んでいって、無理に泳ごうと踏ん張って、縦に(上に)泳いで、また沈む・・・、
これを数回繰り返していると、当時たまたま満腹状態でこの魚には興味を示していなかったブラックが、
ユラ〜っと近づき、カワムツが沈んだ状態から踏ん張って、上に泳いでブラックの目の前に来た瞬間、喰った!
つまりだ、横に泳いでるルアーに対して興味を示さなかったバスが、
縦にリフト&フォールしているジグヘッドリグのグラブに喰い付いたって感じかな。
これまたオレ的な見解なんだけど、ルアーキャストして巻くっていう横のアクションよりも、
バスの居そうな場所で、リフト&フォールするような縦のアクションの方が、
もしかして、はるかに簡単に釣れちゃうんじゃないかと思う。
横のアクションの時には、バスが追っかけてきても喰えないってことを打開するために、
ポーズするなり、フォールさせるなりして、喰わせるアクションを混ぜた方が良いね。
ブラックバスは、前記したと思うが、意外と捕食がヘタだから満腹状態なんてことは稀なんで、
常に「食べやすいエサ」ってのを探している状態なんだと思う。
その「食べやすいエサ」に、どれだけ似せられるか?ってのが、
バス釣りをやる上での、ちょっとしたキモですな。

ちなみに、食べやすいエサがあるなら、食べにくいエサもある。
そのエサとは、オレ的見解では「ブルーギル」。
その他に、「ヌマチチブ」や「ナマズ系」も喰わないんだが、
一般的には、主ベイトとさえ紹介されている「ブルーギル」をブラックは意外と喰わない。
完全に喰わないとは言わないが、他のエサがある限りは喰わないって言ってもよいと思うよ。
その正確な理由は不明だけど、オレ的な見解では、背ビレのトゲ&ウロコが硬い!
ウチには、死魚でさえ喰ってくれる「カメ吉」がいる。
コイツにブルーギルをあげてみたんだが、他魚だと食い千切って喰うカメ吉が、
ブルーギルの場合、食い千切れなかった!
骨が硬いとか背ビレが痛いっていう以前に、ウロコが硬くて食い千切れなかった。
固形の市販エサさえ噛み砕けるのに、ブルーギルは食い千切れなかったね。
それほどまでに、ブルーギルは硬い!
んで、この硬さは、食べる側のブラックとしてもイヤな要素だと思われるね。
相当昔、元Zウルスの社長達がゲリラ放流をやってた時代に、
ブラックバスとブラックのエサが不足しないようにと、ブルーギルを同時ゲリラ放流していたんだが、
これは、おそらく放流した各地を、ブラックバスとブルーギルだけの住家に変えてしまったと思うよ。
ブラックバスは、ブルーギルじゃない魚を食べまくっただろうし、ブルーギルはご存知の雑食!
ブルーギルはブラックのエサになることなく、どんどこ増えていったことでしょう。
そんじゃぁ、ブルーギルに似せたルアーは釣れないのか?ってえと、実は不思議なことにそんなこたぁない!
ウチのブラックは、ブルーギルを食べはしないんだが、口で攻撃しまくって殺すことが多々ある!
実際、20〜30匹のブルーギルを同居させていたんだが、いまや壊滅した!
稀に食べられたのもいたようだが、そのほとんどが、ブラックにかじられたことによって怪我したのが原因。
ブラックは、好奇心が旺盛で、ヒマな時に「他魚を口で攻撃!」ってのをけっこうやる!
んで、そのターゲットにブルーギルが選ばれることが、実は多い!
なんでかってえと、ブルーギルはサスペンドしている時間が多いこと、追われても逃げ足が遅いこと
ブラックに捕食されかけてもイマイチ鈍いこと、などが原因だとオレ的には思う。
フナも、たまにやられてはいるが、ブルーギルがいじめられていることは、めっちゃ多い。
つまりだ、捕食としてじゃなく、いじめとしてブルーギルのルアーに食いつくことは大いにあるってことだね。
満腹時のバスにだったら、意外といじめの対象のブルーギルルアーのほうが釣れるのかも?ね。

2006年
せっかく、国から飼育許可証を所得したのですが、残念ながらお亡くなりになりました・・・。
突如、逆さまで泳ぐようになり、翌日には・・・。
原因は、なんなんでしょうか?
転覆病なるものが金魚界には存在してるんで、バスにもそういった病気があるのかな?
ワカランけど、手の施す暇もない程、あっという間に亡くなってしまった・・・。
合掌。

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